急性期病院は、看護師にとっても非常に仕事のやりがいが感じられる医療現場です。多くのスキルを身につけられ、看護師としても成長できますが、常に忙しく気の抜けない現場でもあります。重症だったり、重篤な状態だったりする患者は、いつ容体が急変するかわかりません。ほんの1時間前までは安定していても、突然苦しみだすケースは日常茶飯事です。
何とか回復する患者がいる一方、急変後にそのまま亡くなる方も多く、1日のうちに何人も見送らなければならない日もあります。上手く気持ちを切り替えられる人は良いですが、「自分の対応が悪かったのではないか」「もっと早く異変に気付くべきだった」など、いつまでも引きずってしまう人もいるでしょう。この場合は日に日にストレスを溜め込み、職場へ行くことすら嫌になってくるかもしれません。

急変対応が苦手な自覚があるなら、無理せず転職を考えた方が賢明です。看護師の職場はたくさんあり、1ヶ所に固執する必要はありません。たとえば、美容クリニックは病気を治療するためではなく、美しくなりたい人のために美容医療を提供する施設です。また、眼科や整形外科なども命にかかわるような患者と接する機会がほとんどないので、精神的な負担も少なく働けます。
もし、病気やケガなどをしている患者の近くで仕事をしたいなら、慢性期病院に転職するのも良いでしょう。急変が100%ない現場というわけではないですが、病状が安定していて継続的な治療が必要な患者が過ごす医療現場です。看護師としてのやりがいを感じつつ、比較的穏やかに働けます。